個人事業主になって今年が3年目。
小規模企業共済への加入は1年目に済ませ、毎年11月に翌年分の前納手続きをしている。
今年から持ち家に住み始めて今までのように賃貸の家賃を経費にできなくなったので、経費として計上できる額が小さくなってしまった。
このままでは税金が高くついてしまうので、対策として経営セーフティ共済への加入を検討している。
経営セーフティ共済は小規模企業共済と同じく中小機構が用意している共済制度。
毎月掛金を払い込むことで、取引先が倒産し売掛金を回収できなくなったときに借入を受けることができるものだ。
この共済の掛金は経費計上できるので、節税策として知られている。
毎月の掛金上限は20万円なので、20万円を12カ月分納付した場合は240万円の経費を計上できるのだ。(ただしトータル800万円になったら満額でそれ以上納付できない)
そして、40か月以上納付していれば、解約時に全額を受け取れる。
事業所得になるので受け取り時の税金を考慮する必要はあるが、年間240万円まで経費で貯金できるようなものだ。
240万円分の経費ということは、税金に換算すると所得税率10%・住民税率10%と仮定すれば240万円×20%=48万円の節税になる。
もし所得税率が20%だったら72万円、33%だったら103万円もの節税になるのだ。
節税額の大きさを考えれば、利用しない手はない。
…ただし、これは理論上の話である。
コトはそう単純ではない。
経費にするということは、売上から支払いをする。
つまり、手残りが少なくなるのだ。
余裕資金が十分にあって、手残りがなくても問題ない場合はマックスまで掛金を増やせばいい。
でも実際には生活資金を手元に残していかないといけない。
今のところ、毎月の売上は50万円くらい。
ここから小規模企業共済の掛金が7万円を支払っていて、さらにセーフティ共済を20万円掛けるとすると残りは23万円になってしまう。
本来ならここから経費を使うわけだけど、計算が面倒なので丸々23万円が所得と仮定する。
23万円×12カ月で年間所得が276万円。
基礎控除48万円と青色申告特別控除65万円を差し引くと、課税所得は163万円。
所得税5%と住民税10%を差し引くと、手取りは138万円。
毎月の手取りに換算すると、11~12万円程度。
毎月手取り12万と、資金拘束のある貯金が27万円。
なんともアンバランス。
実際、手取り12万では生活が厳しい。
持ち家を買っちゃったし、結構お金使ってるし。
さらには、生活資金だけじゃなく投資資金も必要だ。
直近は新NISAになるべく多く資金を投入したいと考えているので、できれば生活費+10万円くらい余裕がほしいところ。
かといって手残りを多く残そうとすれば、税金の負担が大きくなる。
それはそれで避けたい。
投資ペースを落としてでも、確実な節税を優先するか?
税金を払ってでも、不確実な利益を求めて投資資金を残すのか?
節税か、投資か。
なかなか答えが出そうにない。
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